nombirato!

2015年05月07日

宇宙戦艦ヤマトにまつわる話(修正後)

朝日新聞は残念ながらとっていないのでこんな貴重な連載を知らなかったとは!

迂闊だったけどネットで読めて良かった。情報もとは同世代の弟(笑)。ここで記録として残しておこうかと思う。

朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/

「ヤマトをたどって」と題し太田啓之さんのコラム記事が2月25日から3月11日まで11回にわたって夕刊に掲載されたそうです。幸いにも朝日新聞のサイトで読むことが出来ます。

朝日新聞デジタルの検索結果ページ

第一回 宇宙戦艦、憧れと戸惑い
http://www.asahi.com/articles/DA3S11620811.html

以下、第十一回まで続きます。読める記事の数は一日3本と制限がありますが、無料の読者登録をしてログインすると全文が読めます。時間が経つとリンク切れになったりするかもしれません。


今までに「宇宙戦艦ヤマト」に関する評論っぽいのは、どちらかというとファン目線だったり、または制作者目線が主流だった。僕は第1作のファンではあるけど、さらば以降はあまりリピートして見ていない。そういう意味では去年まで続いた新作2199は久々にリピートして楽しめた。

とはいえ、多くの第1作からのファンの方々と同じように、なにがしかの物足りなさ、空虚さを感じていたのは事実。

今回の連載記事は、どちらかというと今までになかった目線での取材がなされていて、非常に興味深い。第2回と3回にある庵野秀明さんの言葉が今回の連載の核心部分じゃないだろうか。

「宇宙戦艦ヤマトは、戦争に負けた国でしか生まれない作品だと思います」


「当時の人々の……太平洋戦争に対する無念さ、口惜しさ、空しさ、悲しみ、怨念、そして願望等が塗り込められた作品だと思います」


「そもそも戦艦大和が旧帝国海軍の象徴であり、ヤマトはそれを改造して生まれ変わった。戦争とつながっているとしか言いようがない」。


「バラン星は地球とガミラスとの中間に位置し、太平洋戦争におけるハワイと同じ位置づけ。九州沖で沈没した戦艦大和がよみがえり、そのまま米国の西海岸へと逆侵攻する物語にも見える。ヤマトの作り手は戦争体験を引きずった世代。大和を題材とすることで、本人たちが意図しなくても、そういうイメージが自然に出てきてしまったのでは」。



僕は、多少の影響は感じていたものの、ここまで第二次大戦の影響を色濃く引きずった作品だとは思っていなかった。西遊記をベースにしたストーリーと言う印象が強かった。制作された1974年が敗戦から29年と言うことは、40代で制作の中心にいた人たちのほとんどが戦争経験者だった。大和という特別の戦艦を物語の中心に据えたわけだから、それ相当の想いの中で制作が進行したのだろうか。制作者同士での意見の衝突というのは有名な話だけど、日本人が戦後の敗戦のトラウマから立ち直っていくために、その意見の衝突は必要なプロセスだったというような説を読んで、そうだったのかと胃の腑に落ちた感じがした。人間の命の尊さを「死」をもって表現しようとする人と、とことん「生きる」と言うことにこだわり抜くことで表現しようとする人の間で、制作者も本気で戦っていたわけだ。

第2作「さらば」以降は徐々に「生きる」ことにこだわった人たちが現場を去ってしまい、僕にとって興味のない話になってしまった。「さらば」では僕も映画館で涙を流した一人だけど、今思えば、プロデューサーに一本取られたなと言う感じがするな。その後「完結編」もテレビシリーズも一応全部見ているけどほとんど覚えていない。やっぱり第一作の出来は素晴らしいと思う。これで現代に生まれた2199に足りなかったのは、プロデューサーでも監督でもなかったということが明らかになった気がする。むしろ今リメイクした方々は本当によくやってくれたのだと再認識した。

記事を最後まで読むと、ヤマト後のガンダムやジブリに続くお話などかなり興味深い記事です。ぜひ朝日新聞デジタルでお読みください。



posted by 古賀慎治 at 01:20| Comment(2) | TrackBack(0) | 2199 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする