nombirato!

2016年04月27日

依存する気持ち


時々気になったことや思うことを生徒向けの体裁で記事にしていこうかなと思うカテゴリ「Teacher's eye」です。今回も最近気になることから。「依存」とは前記事の「自立」とは相対する意味の言葉。

困った時や挫折した時に何かにすがりたいと言う気持ちになるのは、誰しも経験があると思う。例えばオケの本番でボレロのソロを吹く直前とかは、もうその場から逃げ出したいという衝動に駆られるけど、そんな時に何かにすがろうと思わずに自分を心底信じきれる人は本当に強い心を持った人なんだろうなと思う。出来ればそうありたいものだ。

仮にもし楽器の調子を崩した時や、仕事が上手くいかない時とか、なかなか簡単には答えが見つからないことも多いけど、身近な先輩や先生などに、何かヒントを貰いたいなと思うこともあるだろう。

アドバイスを貰いたいと思う気持ちが依存心なのかどうなのか、微妙な気もするけど学生なら当然必要なことだと思う。

日頃レッスンをしていて思うのだけど、何かに依存するのは悪い事ではないけど、トロンボーン一本で生きて行く覚悟があれば、自ずと依存する気持ちも減ってくるのかなと思っている。求めたアドバイスを盲目的に信じてしまうのは良くないし、またアドバイスされたからと言って必ず守らないといけないと言うものでもない。自分の価値基準で判断することが大事だと思う。アドバイスを聞いて今までと違った事に気付くことが一番大切だろう。

楽器を上達し一生の職業にするのは本当に大変なことで、何か不調になった時の、自分で自分を直す力、修正修復する力を持たないとダメなんだなと思う。その辺の蓄積が今の僕の仕事に活きているのは間違いない。

生徒の成長過程で教師のかけるひと言はとても大事なのは理解しているけど、妄信的に先生の言われた通りにやりますと言うのも困ったもの。大切なことは先生の言葉の奥にある考え方とか、もっと普遍的な事柄を受け止めるセンサーや回路が自分にあるかどうかでしょう。アドバイスは、僕からの言葉に限らず一度受け止めたら即答せず一度ならず二度三度と考えて欲しい。


依存心について書こうと思ったのに少々脱線気味か。スマホや携帯を自宅に忘れたまま仕事に出た日のことを思い出すと、ITに支配され過ぎているな・・・と思いつつiPhoneでこの記事を書いて投稿していると言うね  ^^;





posted by 古賀慎治 at 21:44| Comment(0) | TrackBack(0) | Teacher's eye | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月18日

自立した演奏

土曜日に奏楽堂で開かれた同声会新人演奏会2016に行きました。同声会と言うのは東京藝大音楽学部の卒業生で構成される団体で、毎年新卒者の中から優秀な演奏家のお披露目のための演奏会を開いていただいてます。

今年の金管はトランペットの高森さんとトロンボーンの井さんが出演。二人とも改めておめでとう。

ご存知かもしれないけど、井さんは昨年の管打コンクール入選、そしてこの4月から九州交響楽団の首席奏者に合格して採用された期待のトップランナーです。

井さんの学年は僕の赴任と同じ年の入学で、初の4年間門下だった学年。先生としても4年間の成果を問われていたと言えるんだけど、まあ本人の努力と意識の問題なので、僕が何か強力に力を発揮した訳ではありません。それはくれぐれも誤解の無いようにお願いします。

井さんの演奏した曲は、ベルト・アッペルモント作曲の「カラーズ」。今回は一度もレッスンしてませんし、過去に見たこともありません。その晴れやかな演奏を聴いていて、ある事に気がつきました。歌い回しなどは彼女自身のもので僕に似ているとか全く感じなかったんだけど、スライドのポジション取りが僕の演奏とほとんど一緒。イヤ、驚きましたね。

トロンボーンは基本的に7つのポジションを駆使して全部の音を鳴らすので同じ音でも複数のポジションの選択肢がある場合が多いです。なるべく短い管長で鳴らした方がハッキリした音で外れにくいとか、早いフレーズやレガートなどは流れを重視した遠目のポジションを選んだり、それなりにポジション取りを見ているとそのプレーヤーの考えていること(何も考えていないことも含めて)手に取るように分かります。

僕のポジション取りに似てしまって大丈夫なのか?という気もしますが、プロとしての意識を感じる演奏でした。ちゃんと自立心があって先生としてはもう何も言うことが無い演奏でした。これからあとに続く後輩たちも彼女のように音楽的にも自立した演奏を目指して欲しいと願ってます。





posted by 古賀慎治 at 19:15| Comment(0) | TrackBack(0) | Teacher's eye | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月08日

オジサンの4年間と22歳の4年間


4/52と4/22、、、何の分数かというと、追いコンで学生を前にして話しながら自分でハッとした事。52歳の今の僕が感じた藝大赴任からの4年間と、同時に入学した今回の卒業生が感じた4年間。人生における4年間の割合の比較。単純に数字にして比較すると4÷52≒0.077、4÷22≒0.182となり、22歳の卒業生達にとっての4年間は僕が感じた4年間の2倍以上あるわけだ。

実際にはそんな単純な比較は難しいのだろうけど、事実オジサンにとっての4年間は、自身が体験した22歳の頃より、数字以上に早い。ホントあっという間。だから若者には一年一年充実した時間を過ごして欲しいと思う。一年が長く感じるとしても、惰性で生きるのではなく、貴重な時間なので本当に悔いなく充実した時間を過ごして欲しいと、強く願うことを伝えたかったわけです。若いというのはそれだけで素晴らしいこと、なんでしょうね。




posted by 古賀慎治 at 16:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

TGWO レコーディング第2弾

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去年発売された東京藝大ウインドオーケストラ(TGWO)初のCD、「A.リード&C.T.スミス」山本正治指揮 東京藝大ウインドオーケストラ http://www.brain-shop.net/shop/g/gBOCD-7397/ですが、お陰さまで好調に売れているようです。ありがとうございます。まだの方は是非お買い求めのうえ聴いていただけたら嬉しいです。

で、今年も第二弾として、ヴァン・デル・ローストとスパークの作品という難曲を集めて4月の1,2,3日に藝大の奏楽堂で収録がありました。曲目は・・・ブレーンさんのサイトでまだ明らかではないようなので控えますが、まあ大変でした。収録からリリースまで2ヶ月かからないので、これからまだまだ編集作業やら大変だと思います。とにかく去年よりも更に素晴らしい録音になるように頑張った結果が楽しみです。5月後半の発売だと思われます。またぜひよろしくお願いします。
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最大編成のトロンボーンセクション、なんと8人でした。皆さん本当にお疲れ様でした。



posted by 古賀慎治 at 01:34| Comment(0) | TrackBack(0) | weblog | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月07日

日藝の送別会

毎年3月は卒業式、謝恩会、そして送別会の季節。今年は僕自身が送られる方ということもあって、例年よりかなり身辺が慌ただしかった。25日に藝大、日藝ともに卒業式と謝恩会の日で、僕は藝大の卒業式に出席して夜は日藝最後の卒業生を祝って池袋の謝恩会に行った。

翌26日は今度は僕のために開いてくれた送別会。僕の門下生総勢何人なのかわからないんだけど、30人近く集まってくれて、もう本当に懐かしくて、嬉しくて帰り路泣きそうになりました。色々あって詳しくは書けないけど、遠くからもはるばる駆けつけてくれました。

僕は在籍15年間と思っていたんだけど、正式に赴任する前に永濱先生のピンチヒッターとして短期間レッスンさせていただいた事があって、聞いてみるとなんだかんだで20年近く関わってきたことになるらしい。

送別会の席でみんなに話をさせてもらったことだけど、日藝の学生気質というのは本当に素朴で人懐っこい、それでいて、世に出てからはしっかりと自分の力で生きて行く力を持っていると感じてます。みんな僕が誇るべき生徒たちです。この20年近くレッスンに通って、ただの一度も行くのが嫌だと思ったことはないです。いや、正確には一度だけありましたが、それは本当に例外的な一件。レッスンをサボる子も全くいなかったし、先生として本当に良い思いをさせていただきました。彼らとはこれからも是非良い付き合いをしていきたいと思います。

日藝では教師としての本当に大切な様々なことを学ばせてもらいました。みんなに感謝しています。そしてこれからもどうぞよろしく。




posted by 古賀慎治 at 19:32| Comment(0) | TrackBack(0) | weblog | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする