nombirato!: トロンボーン

2016年07月31日

スライドジャパン「フライハイ」


昨晩川口リリア音楽ホールで開かれたスライドジャパン「フライハイ」を聴いてきた。スライドジャパン(SJ)というトロンボーン8重奏のグループのメンバーなどについてはスライドジャパン SLIDE JAPAN OFFICIAL WEBSITEで。公演後の打ち上げにも参加させていただいた。昨年に引き続き素晴らしい響きに満たされた演奏会でした。前回の東京文化小ホールも良かったけど川口リリア音楽ホールの木の温かみのあるところで聴くのもまた良かった。質感の高いハーモニーはもちろん、より室内楽的な楽しみも増えて、とても楽しめました。

SJは海外で活躍するメンバーと国内で活躍するメンバーで構成され、「純国産、世界照準。」のキャッチフレーズが誇らしげにパンフレットに並びます。

去年は何も事情を聞かずに記事を書いていたんだけど、今回は色々話を聞かせていただいて、想像以上に、SJ各メンバーが明確に役割分担(音楽的にも)をこなし、本当に忙しい中で、奇跡的に合ったスケジュールで、CDの制作、リハーサル、コンサートツアーとこなしていて、本当に頭の下がる、メンバー全員の本気のエネルギーを投入した貴いプロジェクトだと思いました。ぜひこれからも長く続けて欲しいなと思います。


去年の公演の当欄記事を読み返すと、今回とほとんど同じ事を考えていたようで、進歩が無い自分に、チト落胆^ ^




posted by 古賀慎治 at 15:20| Comment(2) | TrackBack(0) | トロンボーン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月21日

New Generation

東京文化会館小ホールで開かれた「スライドジャパン」デビューコンサート・シリーズ "TAKE OFF"を聴きに行ってきた。残念なことに僕は用事があり後半からしか聴けなかったが、半分にしてはあまりにも鮮烈な印象で、何から感想を書いたら良いのか。翌日は福島での公演があるので内容については触れないけど、日本のトロンボーン界は新しい時代に入ったなと強く感じて帰ってきた。演奏はクオリティが高く本当に素晴らしかった。


つい先日、メンバーの品川君と初めて話し込む機会があって、以下そのときの話題から引用。

僕がまだまだ駆け出し以前で海外のコンクールに目を向けていた頃、日本の演奏スタイル、ドイツのスタイル、フランスのスタイル、旧ソビエト(ロシア)のスタイル、チェコや東欧のスタイル、そしてアメリカやイギリスのスタイルと、それまで割とハッキリ違いが見えていたものが、徐々に今で言うところのグローバル化が起こり、どこも本当に少しずつだけどスマートなスタイルに変化しだした辺りで、僕は自分の演奏スタイルが世界でどの位通用するのか確かめたい、インターナショナルなスタイルってどんなの?と言うのをキーワードに、いま思うと随分思い上がった考えで海外のコンクールを受けに行き、そしてその最適な演奏スタイルと言うものを探して来た。裏を返せばどう吹いて良いのか当時は確信が持てなかったと言う事かもしれないけど、まあそれは置いといて。

それから年月は経ち(笑)、今はオケを辞めて主に次の世代のために仕事をしている身としては、昨晩の演奏は、ついにここまで来たのかと、僕個人的に本当に印象に残るマイルストーン的な演奏会だったのでした。後半だけでも聴けて本当に良かった。

メンバー皆さん自然体であり、一人一人が個性を活かし、サウンドの方向性も自然と同じ方向を向いていて、演奏スタイルも無理することなく合って、、、と、本当に凄い時代になって来たものだ。

何より一番驚愕したのが、トゥッティでハモった時の響きの質感の高さ。単に音程とバランスを合わせただけのハモりと、本質的に次元が違う。音の芯から響き合ったサウンドのようだと言えば良いのか。言い過ぎと言われることを恐れずに書くと、明らかに国際クラスに到達したと思えるサウンドだった。自分の所の学生たちも多く聴きに来ていたので、きっと何か感じ取ってくれたのではないかと期待するところであります。

「スライドジャパン」と言うグループは、これからもっともっと発展していくのではないかと思います。それはメンバーの人選と言うものが、飲み会で盛り上がって「一緒にやろうよ!」的な一過性のものではなく、きちんとした基準や考えのもとに人選されたことがよく分かったから。海外組と国内組が非常に良いバランスで車の両輪として機能しているし、また経験豊富で強力なプレイングマネージャーがいる事で、今後活動を広げていこうという展望がはっきり見える。象徴的だったのが、ロビーに各メーカーの展示ブースが設けられていて、休憩時間に試奏できるようになっていたこと(時間が無くてちゃんと見たわけじゃないけど)。8人のプレーヤーがわりとバラバラなメーカーの楽器を使っているので、それだけ多くのメーカー、販売店の協力を得やすいのかなと思ったり。本当に良い音で演奏すれば、各々好きな楽器を使って良いんだよというメッセージにも取れそうな勢いでありました。

彼らには何も聞いてませんが、録音なども当然考えているでしょうね。今からとても楽しみです。


以上、大部分が個人的推測と感想に基づく記事なので、くれぐれも誤解のないようにどうぞよろしくお願いします(笑)

posted by 古賀慎治 at 01:17| Comment(0) | TrackBack(0) | トロンボーン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月13日

ボレロのその後


だいぶ経って印象も薄れてきたんだけど、一応結果報告しておかないと。。。

結果はまあ自分としてはギリギリ許せない78点あたりか。心境としてはやはり以前とは大きく変わってきた。しかし今回もプレッシャーという名の魔物にやられたと言うことか、はたまたゲネプロで比較的上手くいってしまったために自分で自分にプレッシャーをかけてしまったのか。

でもまあプレッシャーと別の回路というか、心境に気がつくことが出来たのは大きな収穫だった。次の機会があればもっと上手くいく気がする。


閑話休題、ピアニストの辻井伸行さんが前半にチャイコフスキーのコンチェルト1番を弾いてその伴奏をさせてもらったんだけど、今までさんざんやってきた曲なのにとても新鮮で素晴らしい演奏だった。今まで聞こえなかった音、フレーズがたくさん聴けた。アンコールにラ・カンパネッラを演奏されたんだけど、とても言葉に出来ないくらいキラキラした音色で、万華鏡のようにカラフルで、久しぶりに凄い演奏を聴かせてもらった。一生忘れられない演奏ってそうそうお目にかかれないと思う。辻井さんの頭の中はいったいどんな色をしているんだろう。心が洗われた。

posted by 古賀慎治 at 00:09| Comment(0) | TrackBack(0) | トロンボーン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月04日

ボレロのキモチ


オケの1番トロンボーン吹きにとってボレロは特別。オケ吹きになって以来ずっと、平穏な心理状態で素晴らしい演奏をしたいと思いながら、なかなか実現できない難攻不落の城のようなものと感じてきた。実は今度の土曜日に福岡で九響の演奏会に出演させていただくんだけど、どう言うわけか今の心境を綴ってみようと言う気持ちになった。と言うわけで今回の記事は極私的な内容であり、一般的なものではないことをお断りしておきます。

僕がはじめてボレロのソロをオケで吹かせてもらったのは、大学時代の芸祭での同級生オケでした。演奏は良く覚えていないけど、かなり酷かった結果の記憶だけはしっかり残っています。今でも消したい記憶ナンバーワン。その後はアマオケの助っ人だったり寄せ集めの音教オケ、新日フィルに入ってからは副首席という立場だったのでごく稀に、そして首席になってからたぶん1回、都響に移籍してからも、12年間で数回と言う頻度で演奏してきた。珍しかったのは佼成ウインドでの吹奏楽版。今まで幸いにもセカンドを吹く機会も多かったので、名手と言われる方々の横で聴かせていただく機会が多かったかも。

先輩方を見ていていつも思ったのは、本番前でも全然ピリピリしていない、そして平然と吹いているように見えたこと。本心はわかりません。でもいつの日か自分もあのような境地に達したいという気持ちでやってきたんだけど、なかなか現実はそう簡単ではない。やっぱり極限のプレッシャーの中で6分以上待っていきなりハイB♭から吹き始めるということの異常さ。経験を積んでもなお6分間で狂う自分の感覚を修正できない悔しさ。120パーセント上手く行くという感覚があっても、外れるものは外れる(笑)

それが都響を辞める1〜2年くらい前あたりから、ある確信めいたことが理解できて、プレッシャーとは別のところに自分の気持ちを置く感覚になってきた。説明は難しい。プレッシャーはあるものの、平常心に近い感覚で立ち向かう術みたいなもの。そういえば去年の夏のアルプレヒツベルガーの時もそうだった。この感じをあと数年早く見つけられていたらなぁ。プレーヤーとしてもっと出世出来たのであろうか?いや冗談だけど、少なくとも都響を辞める踏ん切りはますますつけにくくなったんだろうな。いや、それともオケのポストを離れたからわかったことなのか。いずれにしてもボレロに向かうのが、ほんの少しだけど、今は楽しみだと思える感覚がある。

と言ってもこれを書いている時点では、まだ練習も始まっていないし、全く上手く行かないかもしれないし、正直怖さは相当あります。ボレロを吹く機会をいただけるというのは、本当にありがたいと思うので、全力で良い演奏にしたいなと思います。

posted by 古賀慎治 at 01:04| Comment(3) | TrackBack(0) | トロンボーン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月21日

お初




今日は怒涛の3本更新いきまーす(笑)


13日月曜日にドルチェ東京ミュージックアカデミーの発表会で、ゲストとしてお呼びいただき、ボザのバラードとヒンデミットのソナタ、そしてクール リスの3曲を演奏させていただいた。

ピアノの城 綾乃さんに言われてハッとしたんだけど、オケ生活の間はソロ活動が低調だったなと。小さな本番はもちろん多々あったけど、今回はホント久々に少々冒険的な選曲をさせてもらった。これを機に少しずつリハビリしようかな(笑)

ボザのバラードは、トロンボーンのレパートリーの中では抜群に有名な曲で、演奏される機会も多い。当日アカデミー生のAさんもボザのバラード。選曲は僕が後だったので被ったのは僕の責任。あえて本人の刺激になればと言う意図もあり。しかしAさんもとても音楽的で色彩豊かな演奏をしていた。T君も余裕の感じられる演奏で、良い所がいっぱいあった。




ヒンデミットのソナタは、恥ずかしながら今回生まれて初めての演奏。トロンボーンよりピアノパートの難しさがクローズアップされがちで、僕自身、学生時代からかなり練習してレッスンも受けたけど好きになれずに、一生やらないと一度は決心した作品。

でも今回なぜやる気になったのかと言うと、教師になってから十数年、多くの学生達の演奏を聴いてきて、この歳になって漸くというか、単純に「この曲カッコいいな」と思うようになったこと。

伴奏のリズムや和声がとってもカッコいいなと。学生時代にバンブーラ先生から受けたレッスンは今でも僕の宝物なんだけど、あまりに先生の意向が強くて、多分自分で曲を感じるという大事なことが出来ていなかったんじゃないかと反省した。おこがましいけど僕もヒンデミットに関しては漸く独り立ち出来たと言うところでしょうか(笑)
聴きに来ていた学生に感想を聞いたんだけど、いつもの先生の音じゃなかったと言われたのが一番僕の参考になったかな。どちらかと言うと褒め言葉だと思うんだけど、裏返すといつものレッスン室の音は手抜き??いやまさかねぇ(笑)

僕は、トロンボーンのサウンドは、音楽のイメージの持ち方、感じ方や演奏する空間の響き方を感じることで自然に変わるものだと思っていて、今回は良い方に表れたんじゃないかなと思ってます。特にヒンデミットは演奏前までとは違って良いイメージで吹けたと思う。

ただもう少し門下生には聴いて欲しかったかもね。特にサウンドに関して少なからず悩みを持っている学生には聴いて欲しかったなと、ちょっと偉そうではあるんだけど。悪いサンプルとしてでも何か刺激になったんじゃないかと思ってます。と書くと負け惜しみみたいだけど(笑) 少なくともレッスンで普段言っていることが嘘にならないようにと頑張ったつもり。

少なくともアカデミー生の2人には何かの刺激にはなったようなので、アカデミー発表会ゲストの仕事はなんとか果たせたかな。










posted by 古賀慎治 at 12:58| Comment(0) | TrackBack(0) | トロンボーン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする