nombirato!: Teacher's eye

2015年01月14日

史上最多?オーディションシーズン到来


2月から5月にかけて学生が受けることができるオーケストラのオーディションが6件。こりゃもう大変ってことで、トロンボーン部屋と、僕のレッスン室の両方に日付けを貼り出してもらいました。

僕が在学中は4年間で確か2回しかオーディションなかったと思うんだけど。採用する側も人材の取り合いになりそうで大変だと思います。学生達がぜひどこかに入れていただけるように、教師としても最大限努力しますよ。

最後は執念。ここで頑張らないでいつ頑張るの?と言うシーズン到来。


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*情報は各オーケストラの公式サイトでご確認くださいね。

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2014年12月05日

冥利

しばらくマイブームのごとき盛り上がりを見せていた、例のサウンド改善の一手。当然のことながら、そのまま身について頑張っている子もいれば、だんだん元に戻った子もいて、出来れば全員に身につけて欲しかったんだけど、本人の考え方や感覚的なこともあるし、まあ強制はしないという感じでやってます。

しかし、人間の感覚というものは本当に驚異的で素晴らしい。他人のアンブシュアの形を外から整えたらいい音が鳴る訳じゃ無いと言うこともよく分かったし、いろんな事が総合的にバランス良く上手くいけば、場合によってはアンブシュアも理想的な形に自然と近づくことも分かった。

僕たちが学生だった頃は、特に外国人の先生にマウスピースの位置や、アンブシュアの形をまず真っ先に指摘されて直されるということも多かったけど、今の僕はそういう事はやろうと思わないし、余程バランスの悪さが見て取れる場合や、生徒本人から尋ねられたらアドバイスする事は良いと思う。まあいずれにしても金管楽器の演奏というのは、こうも感覚やメンタルに支配されているんだなというのがこのところの実感。ネガティブな話ではなく、我々のココロとカラダは複雑で高度なことをさらりとやってしまう素晴らしき財産という意味で。

大学はいま後期試験のシーズンに突入していて、一昨日は藝大の管打楽器の室内楽の実技試験。昨日は藝大のトロンボーン科のおさらい会。今日は日藝のおさらい会。数人の生徒はサウンドの改善や力みが抜けることによって後押しの感じがなくなったり、サウンドに明確な芯が生まれたり、単純に音が大きくなったり、自分の音が良く聞こえるようになって音程が良くなったり、聴いている方もなかなか楽しかった。今日のレッスンで過去に見られなかったほど楽しそうに演奏する生徒もいたし。長く調子を落としていた学生も再び輝きを取り戻した演奏をしてくれて、こういう瞬間が先生冥利につきるということかなと。ヒントをあげたのは僕だけど、受け取って努力したのは学生たち本人なので、本人を褒めたいと思う。みんなこのまま順調に成長していって欲しい。


posted by 古賀慎治 at 18:43| Comment(0) | TrackBack(0) | Teacher's eye | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月11日

サウンド激変

Teacher's eye カテゴリでの投稿が増え気味ですが、今回もそんな感じで。。。

イメージの持ち方で良いサウンドを作っていく可能性についてこのところ考えてきたんだけど、以前「気づいたこと」の記事で見つけた方法を、藝大と日藝で多くの学生たちの協力を得て試してみたところ、本人もびっくりするくらいにサウンドが良くなった事例が、まあ少なくとも6〜7人くらいはいて、中にはほかの楽器にも有効だったり。これは必ずレッスンでチェックしなければいけない項目にしなければいけないなと感じているところ。

方法はやはり誤解があるといけないので、ここでは基本的な考え方や、なぜ音が良くなるのかの理論付けを考察してみようかと思います。

大きく改善した学生たち(改善しなかった学生もいます)に共通したものは、ほぼ全員唇付近に鳴りのポイント、抵抗のポイントがあって、どちらかというと、サウンドや音域、ダイナミックレンジ、柔軟性とか言った技術的なことの大部分を唇のあたりで何とかコントロールしようという意識が強い。低学年よりもどちらかというと高学年、技術的にも経験的にもスキルの高い学生ほど、効果が高い傾向。

効果のあった学生の傾向はバズィングでなんとか完璧な振動を作り、それをスムーズに楽器に送り込めば良いという、どちらかというと自分の体と楽器は分業体制の思考。

かたや、僕が気づいて勧めているのは、楽器の中で共鳴する振動まで感じて吹いてほしいと言うこと。分業に対して楽器との一体感重視。


ここからは仮説だけど、唇の最も狭いところを通過するエアのスピードは、詳しく検証したわけではないけれど、くしゃみですらマッハ0.9あたりのスピードのようなので、アンブシュアを通過するエアは音速を超えることはなさそうだ。

唇とエアによって起こされた空気の振動は、唇から先、マウスピースからトロンボーンの管内を通ってベルを通過して表へ放射される。ところが唇付近で起きた振動は、表に向かうものだけではなく、唇から体内の方に向かう内向きな振動が、エアの流れに逆らって伝わっているものと推測されるので、ベルから出ている音は、実は体内の肺の隅々まで同時に振動が伝わっているのではないかという推論が成り立つ。

良い音、良く響いた音は、唇や口腔内を局所的にコントロールしてと言うよりも、まずベルから出た音を感じることが大事じゃないのか?

バンブーラ先生のエチュードでさんざん叩き込まれたことは、金管楽器は自然倍音を駆使して演奏するものであると言うことで、倍音(=管内での共鳴)をちゃんと最大限に感じて音にすることが大事じゃないのかというのが、今回の気づきの原点。

人間の体、感覚というものは驚異的に優れているもので、唇だけでどうこうして吹こうと言うよりも、体と楽器が一体となって音を出すと言う方向に思考を持って行ければ、調子の波もそんなにひどく変動することもなくなるのです。

言い換えればもっと楽器に頼って演奏してもいいんじゃないの?ということを思うわけです。近頃はなんだか自分の唇に何でも責任を押しつけてしまっているような学生が多い。


僕が試したことは、驚異的に一瞬にしてサウンドが良い方に変わってしまうものだから、なんだか笑い出してしまう生徒もいるほど。ひと言で言うと、音は大きくなり遠鳴りするし、サウンドに芯が生まれ、同じ音量で良いなら相当楽に吹けるようになるし、力みも抜けるわけです。

前にも書いたけど、ただ一点のことに気がついていなかったことで、逆に大きな損をしたまま卒業してしまった学生も多かったんだろうなと。

注意してほしいのは驚異的にサウンドが向上するとは言っているけど、本当は本人が持っていた能力をスポイルしていた原因を取り除いて、頭の中の回路を一カ所繋げただけなので、本人が本来持っていたサウンドが出せるようになっただけなのですね。だからそれ以上のことは起こりません。でも本当に驚きの2週間あまりでした。

もしやり方を知りたい人がいたら、直接効果が上がった学生本人にデモンストレーションしてもらうか、僕のところへおいでください(笑)

posted by 古賀慎治 at 02:46| Comment(2) | TrackBack(0) | Teacher's eye | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月01日

情報過多の中で

以前nombirato!: 受け継ぐべきもので「トロンボーンのテクニック」の事を書いちゃったが為に、アマゾンから本(古本だけど)が品薄になってしまったことがあって、その後今では高額なコレクター向けしか入手できなくなった。

迷惑をかけてしまったかなという感じが無きにしも非ずなんだけど、とにかく忘れないために再度投稿しておきます。

イギリスの著名なトロンボーン奏者、教育者、あとマウスピースの設計やミュートの設計者として有名なデニス・ウィックさんが書かれた、今は絶版の「トロンボーンのテクニック」。初版は昭和47年なので、書かれている内容で現代に合わないところは当然あるんだけど、それを割り引いたとしても、トロンボーンプレーヤーが知っておかなければならない事が、たくさん書いてある良書。

僕が貪るように読んでいた頃はインターネットも当然無いし、バンジャのワンポイントレッスン以外にトロンボーンの奏法を学べるのは山本正人先生のエチュード(なんと今でも全音から出版中)位しか無く、その頼りのエチュードも地方だと店頭には並んでなくて、この本はまさに佐賀で入手した唯一のバイブルと呼べるものでした。

今の学生達の置かれている環境は、エチュードも音源も、また色んな情報も、その気になれば簡単に、即座に手に入る状況で、僕が高校生だった頃とは180度違う環境にあると言えます。

僕は、中学〜高校生だった頃、トロンボーン関連の情報が、周りにほとんど無いことにかなりの飢餓感があったわけですが、現代は同種の情報が多すぎて、何が正しいのか、何を基準に選んだら良いのか、果ては自分が何をやりたいのか分からないと言った、飽和した状況にあると言えます。

僕たち教師が情報の取捨選択を、ある程度方向付けてあげる役割を担っていると思う訳ですが、やはり基本は各個人のスキルを上げていかないといけないと思う部分もあって、この本は、そう言う状況に置かれた現代の学生達にとっても、情報の選び方の基準を考えるのに大いに役立つバイブルとなり得る本だと思う訳です。

この本を読んだ知識を元に、僕は学生時代に周りに何も無いところから情報をかき集め、現代の学生達は溢れる情報の中から大事なモノを選別するわけですよ。


音楽之友社さん、何とか復刊して貰えないものでしょうかねえ。。。

posted by 古賀慎治 at 21:45| Comment(3) | TrackBack(0) | Teacher's eye | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

続・気づいたこと

すみません、同じネタを引っ張ってばかりで(^^;;


先週に日芸のレッスンの時に気がついて、芸大ではどうかなと言うことで、今週はレッスンでいろいろと試させてもらいました。結果はまあ驚きの結果。

ただ全員に効果があると言うわけではなく、サウンドにある特定の傾向があって、その悩みを持っているプレイヤーに合うようでした。

具体的には、誤解があるといけないのだけど、ザックリと言うと、発音のポイントをどこに感じているかということです。ポイントの置き方一つでかなりサウンドの傾向が変わります。本人が一番驚くようです。

アレキサンダーテクニークとか、すでに体系化されているのかもしれないけど、僕なりに頭の中を整理して理論立てて書けるようになったら、そのうち当欄でも書いてみようと思っています。

posted by 古賀慎治 at 20:10| Comment(0) | TrackBack(0) | Teacher's eye | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする